就業8ヶ月

残業して19時過ぎに外へ出ると、日没後の夕闇の世界になっている。夏至からふた月足らず。

水稲がすくすく育っている田の上を、コウモリがぶんぶん飛び回っている。春には貧相な姿でひらひらしていたのに、ぷくぷく太って、元気一杯なことだ。

こっちは全然元気じゃない。暑すぎる。その上「残業は」「今週土曜出勤できますか」とか。

週50時間超働いてほしかったら、50過ぎのおばさんじゃなく頑強な若者雇えよ、と思う。50過ぎのおばさんなのに雇ってもらえた恩など、8ヶ月経つと忘れてしまう。

とはいえ。スポットクーラーしかない職場で健康を害するほど働いたりはしない。消耗するし疲れもたまる。

潰れないように黙々と働く。

こういう職場では、それしかない。

思い煩っても仕方ないことは考えないことだ。空調設備の改修など夢想もしないが、仕事上の改善も効率化もありえないのだから思考停止。気付くのに、随分時間を掛けてしまった。

とはいうものの。今秋以降の契約更新があったとしても、お断りする決意はできた。

出荷方面の仕事が増えた。重量物運びである。私にとっては持続不可能な仕事なのは明白だが、そう思っているのは私だけである。

重い物を運ぶ仕事をやりたくないのは誰でも同じで、でも誰かがやらなければならない仕事で、そうか私がやらなきゃいけないのか、と思う。

とはいえ。力仕事は男性がしてくれる時代は終わってたのかと思うと、正直茫然とする。

腕を痛めて退職て前職場と同じやん、と思うと。貧乏くじを引かせるのにうってつけの人材なのか私、と思う。