過日、マイナカードの普及率が77%だとかいうニュースを見て、私は3割未満の少数派になってたんかいと驚いたが、今や自主返納勢までいる。
マイナカードは作ってない。
保険証と一体になるというのが、気に食わなかった。私のような、国保と社保を出入りする人間を、官僚も政府も想定してないのだなと、へそを曲げたのだった。
ポイントにも釣られなかった。
非正規雇用おひとり様。ポイ活にいそしめるほど消費しないので、スマホ決済無縁でいる。ポイント欲しさに面倒なことはしたくなかったのだった。
マイナカードを作る利点やリスクより、そんな面倒なことはやらねーという理由で、うっちゃっていた。現在の混乱は予期してなかったし、システムに不信感を抱いていたからでもなかった。
でも、ちっとでも考えることをしていれば。現場に最低限の人員しか配置しないの常態化した社会かつデジタル後進国で、細かい情報をちまちま入力していく作業を正しく仕切れる訳がないと、気付いているべきだった。
気付きもしなかったのは。マイナカードについて、始めから他人事のように思っていたからだ。
失業して、社保から抜けた証明書が届いたら役所へ行って国保の手続きをして、離職票が届いたら年金事務所へ行って免除申請をしてーーを繰り返している。
顔写真付きのカードをいちいち更新してられるかよ、証明写真だって数百円かかる。無料で撮ってくれるのは運転免許センターだけ。免許証もマイナと一体化だったっけか。
書いてみると。自分のことしか考えてないのが良く分かる。視野が狭小になっている。
マイナカードの社会的意義とか、将来とか政策とか知ったことかと思っていたし、作った/作らないで、日常に弊害があるかどうかも検討していなかった。保険証の件で、可視化されてない存在なのだなといじけて、ふてくされたきり、思考停止していたのだった。
定職につくあてがないので、マイナカードは当分作らない。
自身の将来と社会の方へ視野を広げなければ、制度の隙間からこぼれ落ちて不利益をこうむる日が来るんじゃないかい、と思ってみても。
どうせもう落ちこぼれてるし、マイナカード作ってない3割に入ってるし。そもそも真剣に考慮するに値するシステムなんかい。
自分が、ふてくされた天邪鬼だというのが、良く分かる。