就業して1ヶ月が過ぎた。
今のところ、職場の人々は意味不明な程、親切にしてくれる。ぽんこつだと判定されるまでかもしれないとか考える。
この5,6年、20～40代の主に女性に、あちこちで様々な表現でダメ出しされてきた。
私が、理解が遅く手際が悪く、間違えたり気付かなかったり、要するに不出来なせいなのだが。
今の職場で「これまだ説明してなかったね」「わからなくて当たり前だから」等言われると、素直に肯定するより、何となく薄気味悪く感じる自分は、認知の歪みが生じている、荒んじゃってると思う。それで「意味不明な程親切」とか書く。
昭和の人間だからか甘えた性根のせいなのか。「はじめは出来なくて当たり前」が常識だと思っていた。
それはもう通用しないと知って愕然とすることが、ここ数年で何度もあった。漫然と非正規雇用で職場を転々としてきて、世間の変化に気付かなかったのだと思った。
転々としたから気付いたのかもしれない。
「やり始めたばかりだから」に限らず、「手際よくできない、数をこなせない」が、話にならないほど悪いことだ、ということになったのは、いつからだろう。
生産性の問題であり、労働者間の不公平感とストレスの問題でもある。
長期雇用という既得権の弊害による想像力の欠如でもある。知らないことばかりで何が悪い。
そして不寛容の問題でもある。
就業してひと月もすれば、ぽんこつ判定が下りそうなものだが、今のところ日雇い派遣みたいに工場内を移動していて、同じ作業を数日続けることがない。だから判定が下るとしても、もう少し先だろう。
