2022年11月21日 昭和の庭

2階の窓から庭を見ていて、柊(ひいらぎ)の花が咲いているのに気付く。今年は上の枝しか花を付けてない。

柊は晩秋、花を咲かせる。5ミリ程の小さな真っ白な花で、香りは清々しい。花の香りでは一番好き。

柊は南西の角に植えられている。親がこの家を建てた時は1メートル程度の小さな樹だった。(今や2メートル超)

親たちは、験担ぎも風水も気にしない方だったが、初めてのマイホームで、思うところがあったのかもしれない。鬼門に柊、裏鬼門の北東に南天を植えた。どちらも魔除けとされる植物。

入居した時、庭には金木犀と楓、カイヅカイブキが植えられていた。

カイヅカイブキは昔、植栽によく使われていた。多用された理由は知らない。

カイヅカイブキは隣家との境界に、多分目隠し用に植えられたのだろうが、隣家の敷地に枝がはみ出しそうになり、父が切り倒した。

母はそのあとにサザンカを植えた。

楓も育ち過ぎて手に負えなくなり、愛着のある樹だったが、切り倒した。父は亡くなっていたので、私が切り、根も掘り起こした。

近隣で、建て替え等で近隣建った家は、カーポートを造ってプランターを置いて、樹は植えない。私でもそうする。駐車場費が掛からない。管理が楽そう。

11月は金木犀の剪定に適した時期だそうで、体力に応じて少しずつ剪定を進めている。毎年、人手を頼んで剪定するご近所と、自分の甲斐性のなさを引き比べる。50歳おひとり様には、花木付きの庭は荷が重い。いっそ切り倒してしまえば悩みは減るが、楓の根を掘り起こした際、複数のセミの幼虫が出てきた時の申し訳なさを思い出すと、切る気になれない。

もう少し、頑張ってみようかなと思う。